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| 特集:糖尿病黄斑症 |
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| も く じ |
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![]() ボンジュール。また会えたね! 今日の話題は「糖尿病黄斑症〈おうはんしょう〉」。う〜ん…、黄斑症って、いったいなんだろう? 最初に「糖尿病」ってついているから、やっぱり糖尿病の合併症のひとつなんだろうな。よく聞く糖尿病網膜症と、なにが違うんだろう? |
●視力にとって一番大切なポイント「黄斑」
網膜にある2種類の視細胞〈しさいぼう〉
わたしたちの眼は、瞳から入ってきた光を眼底の網膜〈もうまく〉で感じとっています。網膜は、1億数千万個もの、光の情報を感知するための視細胞と、その情報を脳へ送る神経細胞、それらの細胞に血液を送る血管などで構成されています。
視細胞には、杆体〈かんたい〉細胞と錐体〈すいたい〉細胞の2種類があります。杆体細胞は、光の明暗を感じとる視細胞で、わずかな光にも反応します。これに対し錐体細胞は明るい所でよく働き、色を識別したり細かい物を区別する機能があり、視力を得るために重要な役割を担っています。
ところで私たちは通常、一点を見つめているときでも、上下左右の広い範囲(視野)を見ることができます。これは、網膜が眼球の内側(眼底)全体に広がっているからです。ところが、一部分をよく見ようとするときには、首や眼球を動かし、見たい所を視野の中央でとらえなくてはいけません。網膜の中で最も視力が鋭い黄斑〈おうはん〉に、焦点を合わせる必要があるためです。
黄斑は網膜の中でも特別な存在
黄斑とは、眼底のほぼ中央に位置する黄褐色〈おうかっしょく〉の部分を指します。黄斑には、錐体細胞が密集しています。そして、錐体細胞以外の組織は極端に少なく、とくに黄斑の中心 0.4ミリメートルの中心窩〈ちゅうしんか〉には、血管さえ存在しないほどです。これは、黄斑には光を遮るものがほとんどないことを意味し、この特殊な構造が、錐体細胞が密集していることと相まって、高い視力を作り出しているのです。
このように黄斑(とくに中心窩)は、網膜の中で特別な意味をもつ、視力にとってとても大切なポイントなのです。
網膜症のある人は黄斑症も起きやすい
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| 糖尿病網膜症の病期別にみた黄斑浮腫の頻度 |
ハ〜ン。どうやら糖尿病網膜症のいろいろなパターンの中で、早いうちから視力に直接影響が出てくるパターンが糖尿病黄斑症っていうことらしいネ。でも、どうしてよりによって、大切な黄斑がやられちゃうのかな? もちろん治す方法はあるよね? ネ!? |
糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなる病気で、血液の流れが悪くなることから、さまざまな合併症が起きてきます。眼球内の血管は大変細いため、高血糖の影響が出やすく、多くの眼の合併症が現れます。
![]() | * | 脈絡膜は、網膜の外側にある、血管が張り巡らされた組織です。脈絡膜内の豊富な血管は、網膜へ酸素や栄養を補給する役割をもっています。 |
硝子体は、網膜の内側にあり、眼球の大部分を占めるゼリー状の組織です。硝子体の表面を硝子体膜といい、この膜は通常は網膜と付着しています。
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| びまん性浮腫のOCT OCT(光干渉断層計)という検査で、黄斑部の網膜のびまん性浮腫(嚢胞様浮腫も伴う)が確認できます |
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| トリアムシノロン注射後 浮腫が引いて、黄斑部の構造が正常な状態に近付きました |
![]() | ![]() | 術前(左)は血液成分が網膜に漏れ出し、浮腫のために全体が黄色っぽく見えています。術後(右)は浮腫が改善して、全体の色調も本来の健康な赤みがかったオレンジ色に戻っています。 | |
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治療法(3):浮腫全体への格子状〈こうしじょう〉凝固 浮腫が起きている範囲全体にレーザー光凝固を施す「格子状凝固」という方法もありますが、重症な浮腫には効果が不確かです。
これらの治療法のほか、黄斑浮腫に対する新しい薬の開発も盛んに行われています。
●検査を受け、早いうちに適切な治療を
糖尿病黄斑症は、視力への影響が大きな病気ですが、最初のうちは視力の変動があって、血圧や体調によって、また日によって、よく見えたり見えなかったりします。これが原因で、光凝固のタイミングを逃し、局所性浮腫からびまん性浮腫に進行してしまう恐れもありますので、注意が必要です。
視力が低下してから治療を受けるのでなく、視力が低下する前から定期的に検査を受け、必要な時期に適切な治療を受けられるようにしておくこと、それが糖尿病黄斑症から眼を守る最善の手段なのです。
なお、糖尿病合併症の腎症(腎臓の病気)があると、低タンパク血症や高血圧、全身のむくみなどが黄斑にも影響を与えます。腎症がある場合、視力の維持・回復のためにも腎症治療は重要です。
フーン。なるほどなるほど。やっぱり、糖尿病黄斑症も早期発見、早期治療が大切だってことね。
それにしても糖尿病って、いろいろな合併症があるのね。用心、用心!
企画・制作:(株)創新社 後援:(株)三和化学研究所
2007年9月改訂