骨切り術による治療
O脚による骨の負担をなくす
人間は二足歩行の動物です。歩くとき、必ずひざに一定方向から何らかの力がかかります。この方向は「荷重線」といわれるもので片足で立った時、この荷重線は大腿骨の頭から足関節の中心に向かいます。この線によりひざのどの部分に体重を受けているかがわかります。O脚の足では、荷重線がひざの内側を、X脚ではひざの外側を通ります。日本人に多いO脚の場合、荷重線がひざの内側を通るため、ひざの内側の骨や軟骨に負担がかかります。そのため、負担のかかっている内側より、良い状態の関節軟骨がある外側に荷重線を移してやれば症状がとれます。これをおこなうのが「骨切り術」です。
手術後、正座も可能
切った骨がつながり、ひざを曲げたり、歩いたりできるようになるまでは2、3カ月間の入院が必要です。更に歩行時の痛みがとれるのは、骨が完全にくっついて、しっかり歩けるようになる手術後6ヵ月以降です。
手術による効果はすぐには現れず、ゆっくりと現れてきます。治療には時間がかかりますが、この手術の最大の利点はひざ関節そのものに手をつけず、まわりの骨を切るだけでよいことです。ほとんどの場合、手術をおこなう前に正座ができた人は、手術後もひき続き正座が可能です。
骨切り術の実際
一般的には、脛骨のひざに一番近いところで「くさび形」もしくは「ドーム形」に切り、その骨切り部を適当な材料で固定します。
※骨の切り方や固定の方法は、医師によりさまざまです。得意な方法でやっていただくと良いでしょう。
このような人に・・・
○70歳以下を原則としますが、70歳を過ぎてもひざが
よく曲がり、また元気のある人なら可能です。
○レントゲン検査やMRI検査で、ひざの内側だけ、もし
くは外側だけに障害があると確かめられている場合。
○入院期間が2〜3ヵ月と長いことから、入院するだけ
のゆとりが必要になります。